相続税対策・生前贈与の活用

こちらでは「相続税のしくみ」や「相続税の節税対策」について紹介いたします。

相続税は必ずかかるの?
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相続税を知りましょう

「相続」というとまず「相続税はどうなるの?」と思われるかもしれませんが、実際には相続税の課税対象に該当する方というのは、国内の相続案件全体において4%程度しかいません。

なぜ残りの96%に近い人は相続税の対象にならないかと言えば、相続税を算出する際には、相続に係わる以下の多くの控除があるからです。
(平成27年1月1日からの相続税制改正に伴い、これらの状況が変化するものと考えられます) 

  • 基礎控除
    基礎控除は5,000万円(平成27年1月1日から3,000万円に改正)です。相続する権利がある「法定相続人」が1人増えるごとに1,000万円(平成27年1月1日から600万円に改正)ずつ控除額が増えていきます。
    この基礎控除は、相続財産を受け取る相続人や受遺者(相続人以外で財産をもらう人)のすべてに適用されるものです。
    これに対し、死亡保険金・死亡退職金等のみなし相続財産の非課税規定(500万円x法定相続人数)は、受遺者(相続人以外で財産をもらう人)は使うことができず「相続人」のみに適用されます。
  • 小規模宅地等の特例 
    小規模宅地等の特例とは、相続開始の直前において被相続人または被相続人と生計を一にしていた親族の事業の用または居住の用に供されていた宅地等の課税価格について、一定面積までその評価を減額する制度です。
    これは財産を受け継ぐ相続人の生活基盤維持に支障をきたすことがないようすることを主な趣旨として設けられている制度です。
    以前の特定居住用宅地等の減額割合は以下の通りでした>
    特定事業用宅地特定同族会社事業用宅地(事業継続)400uまで80%の評価減
    貸付事業用宅地(事業継続)200uまで50%の評価減
    特定居住用宅地(居住継続)240uまで80%の評価減
    継続とは、相続税の申告期限まで事業又は居住を継続する場合をいいます。対象宅地が複数ある場合は適用面積調整計算があります。
    改正前は一つの宅地等を共同で相続した場合、そのうち一人でも80%減額の要件を満たす者がいれば、取得者の全員が80%減額の対象となりました。
    また、一つの建物に特定居住用宅地等に該当するものがあり、かつ特定事業用宅地等がない場合は、その建物の敷地全体を特定居住用宅地等と扱うことができました。この特例の適用によって、相続税が課税されない、課税されても大きく減額される、ということが実態として多くあったのです。
平成22年4月1日以後の「相続」「遺贈」により取得した宅地等について、相続税の小規模宅地等の評価減の特例が変更されました。
「相続開始前3年以内に贈与により取得した宅地等」「相続時精算課税制度の適用を受けて取得した宅地等」については、この特例を受けることはできません。
  • 居住又は事業の継続の要件
    小規模宅地等の範囲から「相続税の申告期限まで居住又は事業を継続しない宅地等」が適用除外になりました。
    これにより評価減の対象が大幅に縮減されることになります。不動産貸付等の用に供されていた宅地等では、相続人が申告期限まで事業を継続した場合のみ200uまで50%の評価減の対象となります。
  • 共有の取り扱い
    一の宅地等について共同相続があった場合には、取得者ごとに適用判定を行うことになりました。
    ・配偶者と別居親族で居住用宅地を共同相続した場合、従来までは上記通り、配偶者が宅地の1%でも取得していれば、別居親族の取得分についても80%減額が可能でしたが、今回の改正で、共有者それぞれに要件を判定するようになった為、別居親族については適用を受けることはできなくなります。
    ・事業用宅地についても同様に取得者ごとに適用要件を判定します。
  • 自宅兼賃貸建物の取り扱い
    一棟の建物の敷地の用に供される宅地等のうちに特定居住用宅地等の要件に該当する部分とそれ以外の部分がある場合には、それぞれ面積案分により減額割合を計算することになりました。
    住宅の一部を賃貸している場合、改正前は、一部が特定居住用宅地等に該当することで、適用面積までの宅地のすべてが80%減額の対象になっていましたが、改正後は以下のように区分して計算されます。
    ・居住敷地部分は240uまで80%の評価減、賃貸敷地部分は200uまで50%の評価減
    今まで敷地全体を80%減額できることで相続対策としても効果の高かった一部居住用の建物敷地の評価額が、今後上がることで多くの人の相続税に影響が及ぶと考えられます。
  • 複数の宅地等の取り扱い
    被相続人等が居住の用に供していた宅地等が複数ある場合の特定居住用宅地等は、主として居住の用に供されていた一の宅地等に限られることが明確化されました。

他にも6種類の税額控除として、以下のものがあります。各々の控除額は改正の予定がありますので注意が必要です。
  1. 配偶者に対する相続税額控除(配偶者控除)
    配偶者に対しては法定相続分であればいくら相続しても税金はかかりません。また、法定相続分を超えて相続しても、配偶者の税額軽減によりそれが1億6千万円(課税価格)までなら相続税がかかりません。
    法定相続分より多く相続した部分の納税となります。つまり「法定相続人」が、配偶者1人のときは、財産がいくらあっても相続税はかからないことになります。
  2. 未成年者控除
    相続人が未成年のときに適用できるものです。その未成年者が満20歳になるまでの年数1年につき6万円の控除があります。
  3. 障がい者控除
    相続人が心身障がい者のときに適用できるものです。その障がい者が満85歳になるまでの年数1年につき6万円(特別障がい者は12万円)の控除があります。
  4. 相次相続控除 
    1次相続により財産を取得した人に相続税がかかり、その後10年以内にその1次相続人が死亡して2次相続が発生した場合、最初の相続から次の相続までの期間に応じて一定の相続税が控除されるものが「相次相続控除」です。
    相次相続には「被相続人から相続人への遺贈」を含みますが、「被相続人から相続人以外の者に対する遺贈」「包括遺贈」は含みません。
  5. 外国税額控除
    外国税額控除とは、相続等により取得した外国にある財産につき、日本の相続税と外国の相続税に相当する税が課された場合において、国際間の二重課税を調整するために設けられた税額の控除のことです。 
  6. 贈与税額控除
    相続などにより財産を取得した人が、被相続人からその相続開始前3年以内に贈与を受けた財産があるときは、相続した人の相続税の課税価格に贈与を受けた財産の贈与時の価額が加算されます。
    その加算された贈与財産の価額に対する贈与税の額は、加算された人の相続税の計算上控除されるのが贈与税額控除になります。

被相続人から相続や遺贈によって財産を取得した各人の課税価格の合計額が、遺産に関る基礎控除額を超える場合には、その財産を取得した人は相続税の申告をする必要があります。

  • 課税価格の合計額が遺産に関わる基礎控除額以下の場合は、相続税を申告する必要はありません。

小規模宅地などの特例を適用することにより課税価格の合計額が遺産に関わる基礎控除額以下となる場合には、相続税の申告が必要になりますので注意が必要です。

相続税の申告書は被相続人(亡くなった方)の死亡時における住所地を管轄する税務署に提出します。  

相続税率についてはこちら

相続税額の計算方法
STEP1

被相続人の遺産のうち、正(プラス)財産・負(マイナス)財産を確定します。

__sozai__/0012128.png正(プラス)財産

  • 本来の相続財産(現金、預貯金、有価証券、土地など)
  • みなし相続財産(生命保険金・死亡退職金・弔慰金など)
  • 相続時精算課税の適用を受ける贈与財産 
  • 相続開始前3年以内に受けた贈与財産
    これは相続や遺贈によって財産を取得した人が、相続開始前3年以内の贈与によって取得した場合に限り適用され、被相続人の財産に持ち戻されます。
    「相続開始前3年以内の贈与」であっても、相続人でなければ相続財産に加算されません。つまり、相続権のない被相続人の孫や義理の息子・相続放棄をした者等、被相続人から相続や遺贈によって財産を取得していない人に対して行われた贈与には適用されず、この場合は贈与税が課税されます。

__sozai__/0012128.png負(マイナス)財産:債務控除として相続財産から差し引けるもの

  • 借入金、未払い金、生前の医療費、入院費
  • 死亡した年の所得税、期限が未到来の死亡年の固定資産税・住民税
  • 葬式費用とされるもの
    ・遺体、遺骨の回送費用、埋葬、火葬その他に要した費用
    ・葬式の際に施与した金品で、相当程度と認められるもの
    ・葬式の前後に要した費用で、通常葬式に伴うもの
    ・遺体の捜索、遺体もしくは遺骨の運搬に要した費用
  • 葬式費用とされず「控除できないもの」
    ・香典返し費用
    ・墓碑および墓地の購入費(相続税の非課税財産にあたるもの)
    ・墓地の借入料
    ・初七日や四十九日などの法要に要した費用
    ・医学上または裁判上の特別の処置に要した費用
STEP2

正(プラス)財産から負(マイナス)財産を引き、正味の遺産額「課税価格の合計額」を確定します。

STEP3

課税価格の合計額から「基礎控除額」を引いて、税金がかかる金額「課税遺産総額」を算出します。

STEP4

課税遺産総額を、実際の財産相続の割合と関係なく、「法定相続分どおりに相続した場合の各相続人の税額」を計算します。

STEP5

各相続人の税額を合計し、「相続税の総額」を確定します。

STEP6

実際に各人が相続した財産の割合で「相続税の総額」を按分し、「各人の相続税」を算出します

STEP7

ここに「相続税の2割加算」、「配偶者の税額軽減」など、さまざまな控除・軽減を計算すると、実際に納めるべき相続税の金額が決まります。


__sozai__/0012128.pngみなし相続財産(生命保険金・退職手当金・死亡退職金・弔慰金など)

「みなし相続財産」とは、被相続人が亡くなった日には、財産として持っていなかったが、その被相続人の死亡を原因として、相続人が受け取ることができる財産のことです。

  • みなし相続財産は遺産分割協議の対象外となりますが、相続税の申告の際には相続財産として申告が必要になります。
  • 生命保険金は、その受取人が特定の相続人に指定されているときは相続人の固有の財産となり相続財産の対象にはなりません。しかし、生命保険金は相続税法上は被相続人の相続財産とみなされて相続税の課税対象になります。
  • 生命保険金及び死亡退職金などのみなし相続財産には、500万円×「法定相続人」数の非課税控除枠があります。
  • 弔慰金は以下の場合に死亡退職金として課税されます。
    (1) 被相続人の死亡が業務上の死亡のときは、被相続人の死亡当時の普通給与の3年分に相当する額が支給された場合。 
    (2) 被相続人の死亡が業務上の死亡でないときは、被相続人の死亡当時の普通給与の半年分に相当する額が支給された場合。普通給与とは、ボーナスを除く、俸給・給料・賃金・扶養手当・勤務地手当・特殊勤務地手当などの合計額のことです。


__sozai__/0012128.png生命保険金等の非課税規定

死亡保険金・死亡退職金の非課税規定は「相続人」のみが使うことができるのですが、この相続人全員が使う非課税枠である非課税限度額を計算するときは、「法定相続人」数で計算します。

つまり、相続人が相続放棄した場合は、最初から相続人ではなくなりますので、この非課税枠(額)は使うことができないことになります。

この死亡保険金・死亡退職金の非課税規定の控除を使うことができる相続人を「未成年者」「障害者」「相続開始前の同一生計親族」に限定する改正予定がありますので注意が必要です。

  • 「相続人」
    相続人とは、「相続放棄」により相続を放棄した人や「欠格」「廃除」などにより相続権を失った人を含まない相続人のことです。つまり実際に相続財産を相続した人です。
  • 「法定相続人」
    法定相続人とは、「相続放棄」「欠格」「廃除」などの特別の事情がない場合に民法上相続人となる人のことです。
    つまり相続を放棄した人などがあるときでも、その放棄がなかったものとした場合の相続人のことです。
    相続税の「基礎控除」「生命保険金等控除」の算出の際は「法定相続人」の数で計算します。 
    ・法定相続人をカウントする際の養子の数には制限があります。

__sozai__/0012128.png続税の2割加算
相続または遺贈により財産を取得した人が、被相続人の配偶者および1親等の血族以外の人である場合は、その人の相続税額(税額控除前の税額)が2割加算されます。
具体的に2割加算の対象になるのは次の場合です。

  • 被相続人の兄弟姉妹
  • 代襲相続人ではない孫(孫養子)
    代襲相続人ではない孫が財産を取得するなど、相続人でない人が財産を取得するのは偶然性が高いとされ、相続税の負担調整を図る目的で2割加算が行われます。
    なお、代襲相続人である孫は2割加算の対象外となります。
  • 父母以外の直系尊属
中小企業の事業承継・相続
事業主にとって事業継承は重要問題です。事業継承においては、誰を継承者にするか、次の代を託す後継者にいかに円満に引き継ぐかが重要になります。日本の会社のほとんどが中小企業であり、かつオーナー企業、つまり企業の経営者が所有者であり株主であるケースがほとんどです。

オーナー企業の場合、個人の資産が会社の資産と渾然一体となっていることがあります。会社名義なら相続の問題はまず発生しませんが、個人の名義の場合は、その財産ごとに相続が発生することになります。また会社組織にしていない個人事業主の相続の場合には、一般の相続と同様の手続きが必要になります。
例えば、
  • 事業を運営していくのに必要な特許権や実用新案、意匠権、商標権
  • 不動産、借地権・借家権、自動車、機械設備、動産 
  • 債権などの資産、買掛金や銀行借入などの負債

など、相続財産ごとに個別の手続きが必要になります。

まず、事業を継承するためには、例えば長男などの後継者に自社株式などの事業資産の一切を相続させることが必要になります。

しかし「経営者の個人資産の7割が事業資産に投入されている」という試算もありますので、事業を維持させるため、被相続人の財産のほとんどを後継者が受け取ることになり、他の相続人には財産を相続させることが困難になるケースもあります

事業承継のように跡継ぎに多くの財産を残さないと事業が継続できない場合や、遺産が不動産しかないような場合には、現物分割が困難になります。

現物分割が難しい場合は、換価分割か代償分割のいずれかになりますが、事業承継の場合、事業資産を処分しにくいので、換価分割の選択は難しく、代償分割(代償金の支払)を選択することになります。

事業承継では代償金の支払だけでなく、相続税の支払も大きくなる可能性があります。そのように後継者がこうした支払に耐えうる資力を確保できないならば、代償分割は適当ではなく、他の相続人に相続放棄をするように説得したり、生前贈与などで後継者に早めに事業資産を継承することも検討すべきだと考えられます。

相続税の特定事業用宅地の特例の活用
居住用だけではなく、自営業などの事業を行っていた宅地も400uまで80%の評価減が適用できます。(だだし、不動産貸付業や駐車場業などは200uまで50%減になります)適用条件としては、次のどちらかの条件を満たすことが必要です。

  • その土地が、被相続人の事業用に使用されていた場合:その土地の取得者が、被相続人の事業を相続税の申告期限までに引き継ぎかつ、その申告期限まで事業を続けて営んでいること。相続税の申告期限までその土地を保有していること。
  • その土地を、被相続人と同一生計だった親族が提供されていた場合:その土地の取得者が、相続開始前から申告期限までに引き継ぎ事業を続けて営んでいること。相続税の申告期限までその土地を保有していること。
「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律
事業承継を円滑に行うため、旧代表者の相続に関して遺留分に関する民法の特例などを定めた「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律(平成20年法律33号)」が平成20年10月1日から施行されています。

この特例を受けられるのは、3年以上継続して事業を行っている非上場の会社で、その規模には制限があります。この特例は、中小企業の旧経営者(代表を退任した者、後継者と共同代表である者)の相続に関し、後継代表者を含む、遺留分の権利を有する推定相続人(将来相続人になる人)全員の書面による合意により、

  • 後継者が旧代表者から贈与を受けた会社の株式等(贈与の結果、議決権の過半数となる株式等であることが必要)の全部または一部につき、遺留分算定の基礎財産から除外すること。
  • 贈与された株式等につき遺留分算定の基礎財産に参入する価額を合意の時の価格に固定すること。
を可能するものです。加えて、推定相続人全員は、
  • 後継者が贈与を受けた株式等以外の財産につき、基礎財産から除外すること。
  • 後継者が他の相続人に対して代償金を払う。
ことで、相続人間の公平を図る措置をするのです。 また合意の解除など、後継者が約束に反して株式等を処分したり、旧代表者生存中に経営を放棄したときの対策も合意しておく必要があります。以上の合意については、家庭裁判所の許可が必要になります。

非上場株式事業承継税制

この制度は、中小企業の後継者が先代経営者からの贈与、相続または遺贈により取得した非上場株式に係る贈与税・相続税の一部を納税猶予する制度です。

納税猶予を受けた中小企業者は、5年間の雇用維持を始めとする事業継続要件を満たす必要があり、その後一定要件を満たしている場合に限り猶予税額が免除されます。

特に一定の要件を満たす自社株式の贈与にかかわる納税が猶予されます。最大で発行済株式総数の2/3までの株式について贈与税の負担がゼロで後継者へ自社株を生前贈与できることになりました。

続税の節税対策をおこないましょう!

対策は今から!

相続税がかかることが予想される方は節税対策を検討しましょう。

 相続税対策その1・・相続財産を減らす

相続税対策とは、できるだけ少ない税負担で財産を親から子(配偶者)へ移すことです。

  • それにはまず、「生前贈与」の効果を利用します。 
相続税の節税のポイントは、贈与税の負担をいかに最小限に抑え財産を生前贈与しておくかにあるとされています。その基本は年間1人当り110万円の贈与税の基礎控除の活用です。
贈与税は110万円までは非課税なので、基本的には110万円の贈与をする方法を行います。仮に配偶者と2人の子の3人に対して、それぞれ110万円を10年間にわたって贈与(「連年贈与」といいます)したとすれば、無税で3300万円までの贈与が可能となります。 ただし、こうした「連年贈与」は「定額贈与」とみなされる可能性があるので注意が必要です。

贈与税率についてはこちら

たとえば、毎年110万円ずつ贈与した場合、税務当局は「向こう10年間にわたり合計1100万円を贈与するという権利を最初の年に贈与した」とみなし、その評価額を課税対象に取り込まれ、高額の贈与税が課される恐れがあるのです。これを回避するには、

  • 贈与する財産の内容や金額を年によって変えるなど不規則性をもたせる
  • 毎年、贈与契約書をつくって贈与する 
  • 預金口座からの資金の出し入れにする
などの方法をとり、贈与の開始時に確定した権利が発生していたとみなされないように証拠を残す工夫をすることです。 
  • 例えば、1年目は110万円、2年目は120万円(1万円の贈与税がかかります)3年目は100万円、4年目は310万円・・という様に贈与します。
なお、4年目の310万円の贈与には贈与税は20万円になります。310万円−110万円×10%基礎控除後の贈与価額が200万円までは贈与税の最低税率10%の適用です。
20万円と言う税額は決して少ないものありませんが、310万円に対しての税率を計算すると6.5%になります。相続税の最低税率は10%ですから、贈与額を多くする年を設定しても相続税より贈与税の方が安くなるとも考えられます。
  • 未成年に対する贈与はできないと思われるかもしれませんが、それは間違いで0歳の赤ちゃんに対する贈与も有効です。ただこの贈与には親権者の同意が必要です。(未成年の財産は親権者が管理することになるからです)
     
相続税(贈与税)対策その2・・おしどり贈与の活用

たとえ夫婦間であっても、通常の不動産の譲り受けについては、贈与扱いで贈与税が課税されます。

  • 相続税と同様、贈与税にも「配偶者控除」いわゆる「おしどり贈与」が設けられており、以下の要件を満たした夫婦間で住宅または住宅取得の資金を贈与した場合は、基礎控除と併せて2110万円まで贈与税が課税されません。
条件は次の通りになります。
  • 夫婦の婚姻期間が、20年過ぎた後の贈与であること
  • 贈与された不動産(取得資金)は、自分が住むための居住用であること
  • その不動産に贈与を受けた年翌年3月15日までに実際に住み、またその後も引き続き住む見込みであること 
  • 確定申告をすること

なお、この配偶者控除は同じ配偶者からからの贈与は一生に一度だけになります。

相続税対策その3・・控除・非課税限度額の増額
法定相続人数を増やし基礎控除額、生命保険金・死亡退職金(500万円x相続人数)を増額させるために養子縁組を利用します。法定相続人に含める養子の数は、

  • 実子がいる場合は1人、実子がいない場合は2人までという人数制限があります。
  • 民法上の「特別養子」やいわゆる「連れ子養子(配偶者の子を養子にするケース)」では人数制限はありません。
養子になると一般に養親の姓に変わりますので、苗字が変わるのが嫌で養子になるのを拒む人もいます。
しかし、結婚などをして姓が変わっている場合は、養子になっても姓を変える必要がありません。現在の戸籍に養親名前が記載されるだけになります。


相続税対策その4・・生命保険を活用する

生命保険金には500万x法定相続人数分の非課税枠がありますので、これを利用して、相続人を受取人とした生命保険に加入します。

  • 生命保険金は遺産分割の対象外なので、受取人の固有の財産になります。
これを利用して、財産を多く残したい相続人を受取人に指定し、残りの財産は遺留分を侵害しないように遺言を作成しておくことで、後の争いを回避することができます。


相続税対策その5・・相続財産の評価を下げる
土地を第三者に貸し付けると、その土地には借地権が設定され、自由に売買ができなくなるなど土地の使用に一定の制限がかかります。そのため、自用地よりも評価が低く設定されます。
貸している建物が建っている土地は「貸家建付地」となり評価が低くなります。

  • 賃貸建物の評価額:建物の固定資産評価額x70% 
  • 貸家建付地の評価額の計算
    自用地の評価額−(自用地の評価額×借地権割合×借家権割合×賃貸割合)
     ・借地権割合:30%〜90%
     ・借家権割合:全国一律30%
     ・賃貸割合:賃借人がいる割合

相続発生時、財産はその相続が開始された日の時価で評価、計算されます。土地の場合は、財産評価基本通達による「路線価方式」「倍率方式」のほか、「不動産鑑定評価」を参考にして個別事情による減額(特例の適用など)により評価をさげることもできます。
評価が下がると考えられる土地は以下のものがあります。

  • 不整形地(がけ地)
  • 500平米以上の土地など周りの標準的な土地と比べてかなり広い場合
  • シャッターガレージ付の駐車場
  • 日の当たらない土地
  • 空中に高圧線が通っている土地
  • 騒音・悪臭など周囲の住環境が悪い土地
  • 土地の高低差がある場合
  • 私道にしか面していない土地、道路に面していない土地
  • 土壌が汚染されている場合
  • 建物の建築が難しく、通常の用途には使用できないと見込まれる場合
  • 道路との間に水路を挟んでいる土地
  • 都市計画道路や区画整理の予定のある土地
  • 同じ敷地内で容積率が違う土地
  • 土地を利用する際に文化財の試掘が必要な土地
  • 市街地にある田・畑・山林
  • すぐ隣に線路が通っている土地、墓地に隣接している土地
  • 全面道路の幅が4メートル以下の土地
  • 土地の一部に道路が通っている場合
  • 他人の土地を通らないと道路へ出られない土地
  • 2棟以上の建物を建てている土地


相続税対策その6・・相続時精算課税制度を利用する
相続時精算課税制度とは、相続のときに受け取る予定の財産を65歳以上の親(平成26年12月31日までは親の年齢が65歳未満であってもよい)から20歳以上の子供へ先渡しする場合に2500万円以内は贈与税を課さないという制度です。

  • この制度では贈与者1人当たり限度額が2500万円ですので、父親と母親からですと合計5000万円まで控除枠があります。

「精算」の意味は、この制度により贈与を受けた財産については、その後のその贈与者の死亡により相続が発生した場合に、その相続財産に含めて相続税が課される(このとき精算される)ということです。この2500万円の特別控除は相続税の非課税枠ということではありません。

相続時精算課税制度のメリット

  • 相続財産が相続税の基礎控除以下の場合は、相続税がゼロ(贈与税もゼロ)となります。
  • 2500万円を超える財産を贈与した場合の贈与税率は50%ではなく、一律20%になります。贈与財産の種類、金額、回数には制限がないので複数年に分けて贈与することもできます。
  • 相続時精算課税制度を利用した場合には、相続の際に算入される価格は贈与時が基準になります。ですから、将来値上がりが予想される土地や上場準備中の未公開株式や成長性の見込まれる上場株式等の事前贈与に使うと生前贈与後の価格上昇分は、相続税の対象にならないので結果として節税になります。
    具体的には、アパートの建物を子に贈与することによって不動産所得の早期移転が図れるなどのケースが考えられます。

相続時精算課税制度のデメリット

  • 生前贈与した財産が値下がりすると、相続税の計算時に持戻す財産の価格は贈与時の価格が基準のため評価が高くなってしまい不利になります。
  • 同一の贈与者からの贈与については贈与税の基礎控除(110万円)の適用ができなくなります。つまり、相続時精算課税制度では、総額が2500万円までで頭打ちになるのに比べ、暦年贈与制度による生前贈与は、暦年(1年)で110万円と少額ですが、何年間も継続して使用できます。
    結果的に23年を超えると、相続時精算課税制度の限度額の2500万円を超える贈与が可能になります。
  • 相続時精算課税方式を選択した土地については、小規模宅地等の特例の適用対象になりません。また物納財産にもなりません。
  • 子供が親よりも先に死亡した場合は、この相続時精算課税制度は自動的に孫に継承されてしまいます。親の相続開始時に、相続時精算課税制度で譲り受けた財産を子が費消してしまっているケースは、孫には相続税の負担だけ残ることも考えられます。

相続税対策その7・・住宅取得資金の贈与税の非課税の特例の活用

住宅取得促進のために、平成25年度中に贈与を受けた住宅取得資金については、その合計額のうち、受贈者1人当たり700(1200)万円を限度として贈与税を非課税にする制度があります。暦年贈与による場合は、基礎控除110万円を控除できるので、合計810(1310)万円まで贈与税がかかりません。

  • 住宅取得資金の贈与税の非課税の特例を活用した場合には、その金額については相続時精算課税制度のように贈与財産が相続時に加算されるものではないので、贈与税も相続税もかかりません。

 

相続税対策と生前贈与のまとめ!
相続税対策として贈与方法の検討を行う場合には、将来相続が発生したときに、

  • その贈与財産が相続税の計算上、「相続財産に持戻されるか・否か」つまり「相続税の課税対象になるのか?ならないのか?」
が重要なポイントになります。 ご不明な点があればお問い合わせください!

 

         おしどり贈与  住宅取得資金
贈与の特例
相続時精算
課税制度
 暦年課税 孫への教育資金の贈与
(H25.4~予定)
相続財へ
持ち戻し

   なし    なし すべて持ち戻す  3年以内の贈与
の持ち戻し
   なし

 

 



                    

 

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